現今庖丁人と料理人とは古来両者の間には厳然たる区別のあるものなり。
庖丁人は庖丁式から料理義礼式一切を弁へ司り、板元料理人の教導訓育の任に当たる役なり。
古来料理人は板元に配属し、板元は庖丁人の教示により調膳を司る者にして、
更に料理人は板元の指図に従い料理の雑事に専念するものなり。
古来より庖丁人は貴顕高位の方、殿上人の是を学びたるなり。
庖丁の由来には料理流派の差別なく同一の伝えあり。
庖は庖犠氏の庖にして、丁は刃の韻を云うなり。
料理否食物を司る事は、直接間接に生命を司るの業にして、
内に省み謹厳の態度を以て最新留意し事に当たるべきなり。
爼に向ふにもその理法を心得、爼上の所作を弁へその理法に従ひ形、
配置、配色の理法を知る要なからんや。即ち庖丁せしものは、朝拝の座に、
荒切りせしものは宴酔に、残宵は五行の座に置き、庖丁刀は常に四徳の座に置くべきなり。
『四條流秘伝抄』より 以下略
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